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M&Aのメリット・デメリットとは?買い手・売り手両方の視点から解説!

【事業承継・M&A】M&Aのメリット・デメリットとは?買い手・売り手両方の視点から解説!

M&Aは買い手・売り手の双方にメリットをもたらします。

一方、「買わなければよかった」「売らなければよかった」と後悔することもあります。

そこで今回は、M&A買い手と売り手、両方の視点からメリット・デメリットについて解説をします。

M&A買い手のメリット・デメリット

買い手にとってM&Aの主なメリットは以下です。

  • 事業成長の時間を節約できる
  • 技術力を強化できる
  • 新規参入のリスクを下げる

デメリットとしては「従業員の退職増加」や「利益が得られないリスク」が考えられます。

ひとつひとつ掘り下げていきましょう。

メリット1.事業成長の時間を節約できる

新規事業を立ち上げたいとき、マーケティング・技術開発などに時間がかかります。

従業員を育てたり、運営のノウハウを蓄積したりする必要もあるでしょう。

市場に参入するタイミングが遅れると、競合相手に先を越されて機会損失につながります。

すでに事業を行っている会社をM&Aすれば、商品や流通網・人材などがまとめて手に入ります。

自社でイチから事業を始めるよりも時間削減となるでしょう。

メリット2.技術力を強化できる

M&Aでは他社の優れた技術・特許やノウハウを吸収できます。

ライバルとの値下げ競争になってしまい、疲弊していませんか?

そんなときは「ここでしか買えない」「この会社だから買う」という、安さ以外の理由(付加価値)を作り出す必要があります。

技術力で他社と差別化できれば、自信を持って売りたい値段で売れますし、お客様も喜んでお金を払ってくれます。

価格競争を脱し、高い利益率を実現できるのです。

M&Aによって技術力を強化すれば、事業規模の拡大や経営基盤の強化にもつながるでしょう。

メリット3.新規参入のリスクを下げる

新規市場への参入を目指す場合、事業を育て上げるには莫大なコストがかかります。

流通チャネルを確保するために営業活動・販売促進・広告に投資しなければいけません。

しかも、これまでとは違う分野にチャレンジしている訳ですから、予算以上の出費も考えられます。

新しい商品を作ったものの、まったく売れない…というケースも十分あり得るでしょう。

「一度始めた事業だから」と投資し続けていくと、赤字が膨らむだけかもしれません。

そんな新規参入のリスクを下げるのが、M&Aです。

すでに事業として成り立っている会社を自社に取り込めば、スムーズに事業を拡大していけるでしょう。

デメリット1.従業員の退職が増える

M&Aで買収された会社の従業員は、買い手の従業員となるのが一般的です。(事業譲渡の場合は基本的に雇用契約は引き継がれません)

しかし、全員が納得しているとは限りません。

  • 給与
  • 労働時間
  • 仕事内容
  • 福利厚生
  • 勤務地
  • 職場の人間関係
  • 経営理念

労働環境が大きく変わることで、労働条件に対する不満が理由で辞める人が増えてしまうのです。

ほかの従業員から信頼されている人物など重要人物が離職してしまえば、残った人たちのモチベーション低下につながります。

M&Aでは、経営陣だけでなく売り手の従業員ともしっかりコミュニケーションを取らなければいけません。

デメリット2.利益が得られない可能性

M&Aでは大きなお金が動くため、金額に見合うリターンが得られない可能性も考えられます。

経営統合が上手く進まなかったり、失敗したりするとシナジー効果は発揮されず業績も向上しません。

会社を維持するための固定費が高くなるだけ、というケースもあるでしょう。

「高すぎる買収価格でM&A投資しない」「自社の規模と比較して大きすぎる企業を買収しない」など、注意してください。

M&Aを成功させるには専門的な知識が必要です。

自社だけで進めようとせず、M&A専門家のサポートを受けるようにしましょう。

M&A売り手のメリット・デメリット

売り手企業にとってM&Aの主なメリットは以下です。

  • 後継者問題を解決できる
  • 廃業コストを回避できる
  • 売却益を受け取れる

一方、「希望が通らない可能性」「取引先への影響」などデメリットもあります。

詳しく見ていきましょう。

メリット1.後継者問題を解決できる

安定した事業なのに、後継者が見つからない…と悩んでいませんか。

後継者不足が原因で廃業しなければいけない中小企業は年々増加しています。

息子・娘や部下に引き継ぐ意思がなくとも、M&Aなら相手を見つけ出せるでしょう。

会社の名称が変わる可能性はありますが、従業員の雇用を守れるメリットは大きいです。

M&A専門家に依頼すれば適した相手を探してくれますし、手続きもサポートしてもらえるため、トラブルや失敗の確率も抑えられます。

メリット2.廃業コストを回避できる

中小企業が廃業する場合、大きなコストがかかってしまいます。

  • 登録免許税(約4万円)
  • 官報公告(約4万円)
  • 専門家への依頼費用(20万円程度)
  • 事務所・店舗の原状回復
  • 在庫処分費用

少なくて20〜30万円、100万円以上 必要なケースも珍しくありません。

しかしM&Aなら、廃業コストがかからない上に売却益(※後述)も獲得できます。

事業がうまくいっているものの、後継者がいないために廃業を考えているなら、M&Aを検討してみるべきです。

メリット3.売却益を受け取れる

M&Aによって会社(または事業)を売却すると、資金を得ることができます。

引退後の生活資金に充てたり、新しい事業を始めたり、自分の好きなように生きる人生が待っています。

買い手が売り手の会社を高く評価していれば、その分売却益も多くなります。

「このまま推移すれば収益が上がりそうだ」と判断してもらうためには、経営状態や今後の展望・事業の特性などを明確にする必要があります。

M&Aの検討段階から、会社の価値を分かりやすくする準備をしておきましょう。

デメリット1.希望が通るとは限らない

M&Aは売り手と買い手の交渉によって価格が決まります。

いま安定している事業でも将来性が認められなければ、低く見積もられます。

価格を見直すよう求めると破談になったり、そもそも買い手が見つからなかったり、すんなりとは決まらないでしょう。

希望株価・従業員の処遇・既存取引先との取引継続などの条件すべてが満たされるケースは珍しいです。

どうしても譲れない条件以外は、買い手の主張も受け入れる姿勢が重要です。

デメリット2.取引先との関係に影響が出る

M&Aでは売り手が買い手の社風や事業内容に合わせることになります。

取引先との契約条件が変わったり、担当者が変わったりすると、取引先とトラブルになるかもしれません。

重要な相手から取引数の減少や契約打ち切りされれば、売上にも響きます。

取引先としても、M&A後もこれまでと同じような関係性を続けていきたいと思っているはずです。

既存顧客には、M&Aの目的や変更箇所などを事前に伝えたほうがよいケースも存在するでしょう。

まとめ

今回は、M&A買い手と売り手それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。

  • 買い手:事業成長の時間を節約できるが、従業員の退職やリターンに悩まされる
  • 売り手:売却益を受け取れるが、価格や取引先との関係など希望が通るとは限らない

M&Aを成功させるためには専門知識や経験も必要です。

M&Aを検討している方は自社だけで進めようとせず、専門家への相談をおすすめします。

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