【ものづくり補助金】「事業計画書」の書き方完全ガイド!採択率を高める構成と重要ポイントを徹底解説
更新:2025/11/26,2022/11/05
公開:2022/08/10
せっかくものづくり補助金に応募するなら、採択を勝ち取り、事業を成長させたいですよね。
採択率は50〜60%のため、採択されない企業も多くあります。
結果を大きく左右するのが事業計画書です。
そこで今回はものづくり補助金に採択される事業計画書の書き方について解説します。
目次
なぜ重要?ものづくり補助金における事業計画書の役割
ものづくり補助金の事業計画書は、審査の成否を左右する最重要書類です。
補助金の必要性、事業の実現可能性、革新性、経済効果を具体的に示すことで、審査員に投資価値を納得させる役割を担います。
単なる申請書類ではなく、自社の成長戦略を明確化し、補助事業終了後も事業を継続的に推進するための羅針盤となります。計画の精度が採択率と事業成功率の両方を大きく左右します。
【実践編】ものづくり補助金 事業計画書の具体的な構成と書き方
ものづくり補助金の事業計画書は、まず自社の現状と課題を明確に示し、次に導入する設備や技術の具体的内容を説明します。そして、それがどう課題を解決し、売上や生産性向上につながるのかを数値で示すことが重要です。審査では革新性や実現可能性が評価されるため、市場調査データや具体的なスケジュール、収支計画を盛り込みましょう。写真や図表を活用して視覚的に分かりやすく構成すると、審査員に伝わりやすくなります。
ものづくり補助金の採択率を高める事業計画書のポイント
ポイント1.審査項目を意識する

ものづくり補助事業公式ホームページには公募要領が公開されています。
審査項目は年度によって変わる場合もあるため、必ず確認してください。
22次締切分の審査項目は以下の通りです。
- 補助対象事業の適格性:対象者、対象事業、対象要件を満たしているか
- 経営力:本事業により実現した経営目標が具体化されているか。外部環境・内部環境を分析した上で事業戦略が策定され、本事業に効果的に組み込まれているか。会社全体の売上高に対する本事業の売上高が高い水準となることが見込まれるか。
- 事業性:高い付加価値の創出や賃上げを実現する目標設定かつ実現可能性が高いか。本事業の課題が明確化され、適切な解決方法が示されているか。等
- 実現可能性:本事業に必要な技術力を有しており、競合他社と比較してより優位な技術力か。社内外の体制や財務状況等から本事業を適切に遂行できるか。等
- 政策面:地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等や雇用に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長(大規模災害からの復興等を含む)を牽引する事業となることが期待できるか。等。
- (大幅賃上げ特定適用申請者のみ)大幅な賃上げに取り組むための事業計画の妥当性:取組内容が具体的に示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか。等
例えば「適格性」という点では、そもそも基本要件を満たしていない場合、審査通過は期待できません。
「審査項目に合致し、わかりやすい事業計画書」を作成し、採択を目指しましょう。
参考:公募要領について|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
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ポイント2.加点項目を押さえる
ものづくり補助金に応募する事業者は毎回2,000〜10,000です。
数多くの事業者の中から選ばれるには「加点項目を満たすかどうか」が重要です。
実際に、ものづくり補助金総合サイトのデータポータルによると、加点項目0個では採択率33.4%のところ、3個では57.2%という結果が出ています。
加点項目を理解し、加点を狙っていきましょう。
22次締切分の加点項目は以下の通りです。
- 経営革新計画:申請締切日時点で有効な経営革新計画の承認を取得している事業者
- パートナーシップ構築宣言:「パートナーシップ構築宣言ポータルサイト」において宣言を公表している事業者(応募締切前日時点)
- 再生事業者:公募要領で定められた再生事業者
- DX認定:申請締切日時点で有効な「DX 認定」を取得している事業者
- 健康経営優良法人認定:「健康経営優良法人 2025」に認定された事業者
- 技術情報管理認証:申請締切日時点で有効な「技術情報管理認証」を取得している事業者
- J-Startup / J-Startup 地域版:「J-Startup」、「J-Startup 地域版」に選定された事業者
- 新規輸出1万者
- 支援プログラム(グローバル枠に申請する場合のみ対象):「新規輸出 1 万者支援プログラムポータルサイト」において登録が完了している事業者
- 事業継続力強化計画/連携事業継続力強化計画:申請締切日時点で有効な「(連携)事業継続力強化計画」を取得している事業者
- 賃上げ加点:公募要領で定める賃上げを表明している事業者
- 地域別最低賃金引上げに係る加点:公募要領で定める最低賃金要件を満たす事業者
- 事業所内最低賃金引上げに係る加点:公募要領で定める事業所内最低賃金要件を満たす事業者
- 被用者保険:従業員規模 50 名以下の中小企業が被用者保険の任意適用(短時間労働者を被用者保険に加入させること)に取り組む場合
- えるぼし認定:「えるぼし認定」を取得している事業者
- くるみん認定:「くるみん認定」を取得している事業者
- 事業承継/M&A:申請締切日を起点にして、過去 3 年以内に事業承継(株式譲渡等)により有機的一体としての経営資源(設備、従業員、顧客等)を引き継いだ事業者
- 成長加速マッチングサービス:申請締切日時点において、中小企業庁「成長加速マッチングサービス」で会員登録を行い、挑戦課題を登録している事業者
例えば加点項目のひとつである経営革新計画書の作成や承認には2〜3ヶ月かかると言われています。
申請期限まで余裕がある場合や次回申し込む予定の場合、加点を狙うと良いでしょう。
なお、加点項目の他に減点項目も定められています。
- 補助金複数回利用者:申請締切日を起点にして、過去 3 年間に本補助金の交付決定を 1 回受けている事業者
- 補助要件未達事業者:本補助金の第 1 次公募以降、交付決定を受けて事業を実施したものの基本要件を達成できなかった事業者(給与支給額増加要件、最低賃金水準要件)
- 加点項目要件未達事業者:中小企業庁が所管する補助金において、賃上げに関する加点を受けたうえで採択されたにもかかわらず、申請した加点項目要件を達成できなかった場合は、事業化状況報告において未達が報告されてから 18 か月の間、中小企業庁が所管する補助金への申請にあたっては、正当な理由が認められない限り大幅に減点
- 他の補助事業の事業化が進展していない事業者
加点項目・減点項目を確認し、審査を有利に進めましょう。
参考:データポータル|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
ポイント3.具体的な数字を使う
事業計画書には具体的な数字を使いましょう。
ものづくり補助金の基本要件として「付加価値額の増加要件:3〜5年の事業計画期間において事業者全体の付加価値額の年平均成長率を3.0%以上増加させること。」「賃金の増加要件:3〜5年の事業計画期間において従業員及び役員それぞれの給与支給総額の年平均成長率を2.0%以上増加させること等。」「従業員の仕事・子育て両立要件(従業員数 21 名以上の場合のみ)」があります。また、グローバル枠についてはこれに加えて設定されている要件があります。
万が一、策定した計画が実行されていない場合、不採択となるか、補助金を返還しなければいけません。
審査員は「事業計画は実現するか否か」という点もチェックしているため、3〜5年の売上見込や給与支給総額などについて根拠を示しましょう。
具体的なユーザー・市場規模や設備の導入時期など詳細なスケジュールも記載します。
ただし、「初めての申請で何を書けばいいかわからない」「数値目標が適切なのか分からない」という経営者も多いでしょう。
事業計画書の作成には専門家のサポートを受けましょう。
- 中小企業診断士
- よろず支援拠点
- 中小機構 経営相談
- 商工会・商工会議所
- 金融機関
- 税理士
- 公認会計士
ものづくり補助金を含めてどのような補助金が事業の課題に最適か、アアルコンサルティングオフィスでは、「無料相談」で確認できます。是非ご利用ください。
ポイント4.グラフ・表を使う

事業計画書では”分かりやすさ”も重要です。
ものづくり補助金の審査員は、事業者の分野に詳しいとは限りません。
市場におけるニーズや市場規模、将来の展望などをただ数字であらわしても、審査員に理解してもらえないかもしれません。
グラフや表・写真を用いて、分かりやすくまとめましょう。
「ミラサポplus」では、実際に採択された事業者の事業計画書を確認できます。
例えば松下農園の場合、7・8月はハウス内が高温となっていまい、生産量が低下することが課題でした。
そこでハウス内気温を下げるミスト発生装置の導入を検討しました。
事業計画書では月ごとの出荷量・機器導入前後の気温管理などをグラフ化し、理解しやすくなっています。
数字、グラフ・表で根拠を明確にしながら、審査員の理解を助ければ、審査通過の可能性も上がるでしょう。
参考:補助金の申請事例・ものづくり補助金① | 経済産業省 中小企業庁 ミラサポplus
ポイント5.補助事業の必要性を書く

ものづくり補助金では、750万〜3,000万円と非常に高額な補助金を受け取れます。
しかしその出どころは国の予算、つまり国民のお金です。
そのため審査する側は「高額な補助金を出す意味があるのか」を厳しくチェックしています。
「新しい設備を導入したいから補助金が欲しい」と伝えるだけでは、採択は難しいでしょう。
事業計画書では「なぜ補助金が必要なのか」を明確にします。
- 市場が伸びることが分かっているのに、今の状態では対応できない
- 最新機器を導入すれば10%の時間削減となり、生産性が上がる
- 革新的なアイデアを持っており、需要も確認できているが資金不足
- 従業員の労働環境を改善するために、機械化したい
自社が抱える課題とその解決方法(設備導入など)を、第三者にも分かるよう説明しましょう。
参考になるのは「グッドプラクティス集」です。
ものづくり補助事業公式ホームページにて公開中のグッドプラクティス集では、実際に採択された事業者の概要が載っています。
例えば合名会社 鶴来家の課題・解決方法を簡単にまとめてみました。
- 課題:糸魚川市大規模火災により店舗が全焼、店舗利用の需要縮小
- 解決方法:外販事業の強化として調理機器を購入する
課題・解決方法が明確で、補助金を必要としていることがよく分かりますよね。
グッドプラクティス集を参考にしつつ、自社の必要性をどのように伝えればよいか考えてみましょう。
参考:成果事例検索|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
参考: 『ものづくり・商業・サービス補助金成果活用グッドプラクティス集』(A4版)
事業計画書の作成に不安がある方へ
事業計画の策定に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。専門的な書類で難しく感じるかもしれませんが、構成の組み立て方、効果的な表現方法、数値データの見せ方など、計画づくりを全面的にサポートいたします。補助金申請の経験豊富な専門家が、事業者様の想いやビジョンを最大限引き出し、伝わりやすい計画策定をお手伝いします。
まとめ
今回はものづくり補助金に採択される事業計画書の書き方について解説しました。
- ポイント1.審査項目を意識する
- ポイント2.加点項目を押さえる
- ポイント3.具体的な数字を使う
- ポイント4.グラフ・表を使う
- ポイント5.補助事業の必要性を書く
事業計画書は審査で非常に重要な書類のため十分に練る必要があります。
自社のみで作成するのではなく、専門家へブラッシュアップを頼んだほうが効率的で、より自社の方向性が明確になるなどの効果があります。
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