【事業再構築補助金】美容室で申請はできる?要件やポイントまとめ
更新:2023/05/06
公開:2022/04/06
事業再構築補助金は、ウィズコロナ時代に対応するため新市場進出等による規模拡大等、事業再構築に意欲を有する企業に向けて国から補助金が交付される制度です。
原則は返す必要がないものなので、事業を波にのせたい企業にとっては見逃せないチャンスになるでしょう。
美容室も、条件をクリアできれば事業再構築補助金に申請できます。
▼事業再構築補助金はこんな企業に向いています
・新規サービスを考えている
・事業を再構築して経営難から抜け出したい
・コロナ禍で下がった売り上げを巻き返したい
事業再構築補助金は、経営状況が悪くなってしまった美容室にとって、事業回復に向けた一手となることでしょう。
この記事では、事業再構築補助金に申請するために必要な要件や、対象となる経費について詳しく解説します。
「うちの美容室は対象になる?何を補助してもらえるんだろう?」と疑問を持つ人は、ぜひ読み進めてみてください。
目次
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金とは、ウィズコロナ・ポストコロナ時代に対応するため新市場進出や事業転換を通じて規模拡大を行う等、思い切った事業再構築の意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助制度です。
対象となるのは主に、新しい取り組みを考案できる企業となります。
つまり、経営難におちいっているにも関わらず同じ取り組みだけを続けようとする企業は、補助金の対象となりません。
新しい挑戦をすることで状況打破できる、という具体的な策がある場合、その対策を実践するために必要な資金を国が支援する、というのが補助金の主な目的です。
事業再構築補助金に申請をしても、目的に沿っていないと判断された場合、採択されることはありません。
採択されるよう、価値を認めてもらえる計画を作成し、提示する必要があります。
美容室も申請できる!ただし要件を満たす必要あり
特に美容室は、コロナ禍による影響がいちじるしかった業界です。
経営難におちいり、なんとか状態を持ち直そうと新規サービスを考えるも、資金が足りずに困っているという美容室もあるはずです。
事業再構築補助金は、前向きに状況改善に取り組もうとしている美容室であれば、申請できる可能性が高いです。
美容室における事業再構築補助金の申請に必要な要件とは?
美容室に限らず、事業再構築補助金に申請するためには要件を満たしている必要があります。
下記の2つの要件はどの枠で申請する際にも必須の要件となります。
A 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること
B 付加価値額を向上させること
それぞれの要件について、詳しく解説します。
美容室事業再構築の必須要件A:事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること
事業再構築補助金では認定経営革新等支援機関の確認を受けることが必要です。
事業者自身で事業再構築指針に沿った事業計画を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けること。補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)の確認も受けること。(金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。)
参考:事業再構築補助金ホームページ
美容室事業再構築の必須要件B:付加価値額を向上させること
事業者自身で事業再構築指針に沿った事業計画を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けること。補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)の確認も受けること。(金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。)
参考:事業再構築補助金ホームページ
上記の必須要件に加えて、申請する枠ごとに要件がありますので、詳しくは公募要領を確認しましょう。
美容室が事業再構築補助金の対象となるには?事例を紹介
事業再構築指針に沿って美容室が事業再構築補助金を受けるためには、どのような再構築案を設定すれば良いでしょうか。
過去に採択された事例を簡単にご紹介します。
・ECサイトを立ち上げ新商品を開発し、美容室専売品として販売
・ヘアサロンとしての美容室事業から美容室脱毛やセルフ脱毛事業も展開
・フリーランスを目指す美容師やトレーナーに向けたオンラインレッスンの始動
・マツエクやエステ、ネイル要素を取り入れた総合的な美容サービスの展開
・コロナが心配な高齢者に向け自宅や施設へ訪問するサービスの開始
事業の基本である下記3つのうち、全てや一部を変更・追加することで、今の経営状況を打開しようとするアイディアが採択されていることがわかります。
・誰に
・何を
・どのように
まずは今の事業と向き合い、どこをどう変化させるべきかを考えてみると良いでしょう。
思いつかないというときは、事業再構築補助金の支援をする支援機関へ依頼するのも手です。
美容室の事業再構築補助金で補助対象となる経費とは?
事業再構築補助金は、事業を回復するための計画に対して交付されます。
交付された補助金は、何に使っても良いというわけではありません。
補助金の対象となるのは、下記に当てはまる経費に限られています。
▼補助金の対象となる経費
①建物費
②機械装置・システム構築費
③技術導入費
④専門家経費
⑤運搬費
⑥クラウドサービス利用費
⑦外注費
⑧知的財産権等関連経費
⑨広告宣伝・販売促進費
⑩研修費
反対に、対象とならない経費についても定められています。
▼補助金の対象にならない経費の例
①土地や建物の購入費用
②飲食や接待費用
③事業に係る自社の人件費・交通費 等
それぞれの例について、紹介していきます。
補助対象にならない経費例①:土地や建物の購入費用
補助事業にあたり、建物を改装する(&条件により新築で建設する費用)場合には経費の対象となります。
一方で、土地や単なる建物の購入費用、賃貸費用は対象にはなりません。
補助対象にならない経費例②:飲食や接待費用
接待のために飲食や娯楽が必要になることもあるかもしれませんが、経費としては認められません。
事業再構築に関する直接的な費用が対象になると思っておきましょう。
補助対象にならない経費例③:事業に係る自社の人件費・交通費
建物費が対象になるケースがある等、他の補助金と比較しても対象にできる費用が多い印象を受ける事業再構築補助金ですが、自社の人件費や交通費については対象とすることができません。
まとめ
事業再構築補助金は、条件を満たしていれば美容室も申請が可能です。
申請をしたい美容室は、まず事業計画をしっかりと練ってみてください。
認定支援機関をお探しの方へ
各種補助金申請、M&A・事業承継・引き継ぎ、資金調達のご相談は、アアルコンサルティングオフィス(アアル株式会社)へ。お問い合わせは下記のフォームまたは、アアルのLINE公式アカウントからお願いします。
監修
経営戦略・事業計画を立て、ITを駆使して社内情報の可視化し、経営資源の活用の迅速な意思決定をしましょう!公的な補助金の活用、金融機関の融資、自己資金の強化の支援を行います!
執筆
アアルのアルコです。経営に関わる記事を投稿していきます。
Youtube「アアルノアルコチャンネル」もやっていますので、ぜひご覧ください。
この記事へのコメントはありません。